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この記事では、こんなお母さんとお父さんの疑問にお答えします。
家庭での飼育に最適な昆虫カブトムシは、生命の不思議や自然の大切さを学ぶ絶好の機会を与えてくれます。1年の間に卵から幼虫、サナギを経て成虫へと劇的に変化する過程を観察することは、特にお子様にとって貴重な体験となるでしょう。
犬や猫のようなペットを飼うのが難しい環境でも、カブトムシなら玄関の隅で簡単に飼育できます。
当施設では夏休みに向けてカブトムシに関する問い合わせが増えることから、カブトムシの一生、飼育方法、必要な道具についてまとめました。この記事を読めば、カブトムシの飼育方法が分かり、あなたもきっと飼育を始めたくなるはずです。
まだカブトムシの幼虫を手に入れていない人に向けて宿泊プランをご用意しました。
カブトムシの幼虫を手に入れて飼育をはじめたい方は「森でカブトムシの幼虫採集プラン(簡易飼育セット付き)」をご利用ください!
関西にお住まいでない方は、カブトムシ採集ができるホテル・旅館・民宿・ペンションをまとめた以下の記事をご活用ください。
それではどうぞ!
カブトムシの一生(年間飼育表)
カブトムシの一生は約1年。そのうち成虫として生きる期間はたったの2~3ヶ月とされています。成虫になる前の幼虫期間が最も長く、卵から孵化してからサナギになるまで約8ヶ月かかります。
カブトムシと合わせて人気のクワガタは卵から成虫になるまでの年数が長く、種類により何年も生きるため、カブトムシの一生はとても短いです。
余談ですが、カブトムシの大きさは幼虫期に食べたエサが影響するため、大きなカブトムシを育てたい場合は幼虫期のお世話がとても大切になります。
続いて、カブトムシの飼育道具を紹介します。
カブトムシの飼育に必要なもの
カブトムシの飼育に必要なものは、幼虫期と成虫期で若干ことなります。以下に時期毎に必要なものをまとめました。
カブトムシの幼虫を飼育するのに必要なもの
カブトムシの幼虫飼育に必要なものは以下の3つです。
- 飼育ケース
- 幼虫フード(マット)
- 昆虫ウォーター(栄養保水液)
詳しくは以下の記事で紹介しています。
カブトムシの成虫を飼育するのに必要なもの
カブトムシの成虫飼育に必要な道具は以下の通りです。追加で必要なものに★をつけました。
- 飼育ケース
- 昆虫ウォーター(栄養保水液)
- ★昆虫マット
- ★朽ち木(くちき)
- ★えさ(昆虫ゼリー)
昆虫マットは、600円/10Lから購入できます。
朽ち木は、190円/本から購入できます。
えさ(昆虫ゼリー)は、1,000円/100個から購入できます。バナナやリンゴで代用もできますがコバエが発生しやすい弱点があります。
以上が、カブトムシの幼虫〜成虫期に必要な飼育道具です。
続いて、上記で紹介した飼育道具のセット方法を紹介します。
カブトムシ飼育セットの方法
カブトムシ幼虫の飼育セット方法
- 飼育ケースに10センチほど幼虫フード(マット)を入れる
- 幼虫フード(マット)の水分量を調整する
カブトムシ幼虫の飼育セット方法と幼虫の入れ方や注意点について以下の記事で詳しく紹介しています。
カブトムシ成虫の飼育セット方法
- 飼育ケースに10センチほど昆虫マットを入れる
- 昆虫マットの水分量を調整する
- 朽ち木を飼育ケースに入れる
- 不織布でコバエ侵入を防ぐ
飼育ケースに昆虫マットを10センチほど敷き詰めます。
昆虫マットの水分量は、手で握った時に形が崩れない状態になるくらいです。ほとんどの場合、購入した昆虫マットは適切な水分量が保たれているのでそのまま使えます。
飼育する中で土の表面が乾燥してきたら霧吹きで水をかけ適切な水分量を維持しましょう。昆虫マットの上に落ち葉を入れておくと飼育ケース内の乾燥が防げます。
カブトムシがつかまる朽ち木も飼育ケースに入れましょう。最近では昆虫ゼリーが入る朽ち木も販売されています。
最後に飼育ケースと蓋の間に不織布を挟むとコバエの侵入が防げます。飼育ケースによってはコバエの侵入を防止する機能があるものもあります。その場合、不織布は不要です。
以上が、カブトムシ幼虫と成虫の飼育セットです。
続いて、カブトムシが産卵する8月頃の飼育方法を紹介します。
カブトムシ 卵(8月頃)の飼育方法
7〜8月はカブトムシが交尾をして卵を産む時期です。ケース内の通気を確保し、酸欠やマットの湿気、乾燥に気をつけます。
カブトムシが産卵するための適切な温度で管理します。特に夏の高温には注意が必要です。産卵に集中できるよう、直射日光が当たらない静かな場所で管理します。
また、ケース内の通気を確保し、酸欠やマットの湿気、乾燥に気をつけましょう。
国産のカブトムシは日本の四季に適応した虫ですので、35℃を越えたり氷点下になるような気温を避ければ大丈夫だと言われています。室内(自宅の玄関)で常温飼育すればOK!
カブトムシが交尾をして1〜2週間すると、メスのカブトムシは腐葉土に卵を産みます。産み付けられた卵は、乳白色をしています。数日経つと、直径が約5ミリメートルほどになり、球形にふくらんできます。
卵を見つけてもそのままにしておきましょう。カブトムシの成虫が生きている場合は別の飼育ケースに移しましょう。
産卵後、2週間ほどすると卵から幼虫が出てきます。
カブトムシ 幼虫(9〜5月)の飼育方法
8〜9月はカブトムシが孵化する時期です。脱皮を2回したあと、腐葉土を食べて10cmほどの大きさに育ちます。
以下にカブトムシ幼虫の飼育方法や成長過程については以下の記事で詳しく紹介しています。
カブトムシ サナギ(6月頃)の飼育方法
5〜6月に腐葉土の中でサナギに成長します。その後、3週間ほどでカブトムシの成虫になります。
冬を土の中で越したカブトムシの幼虫(3令幼虫)は、翌年の5~6月に3度目の脱皮をし、サナギになります。最初は半透明で水が入っているような状態ですが、1週間ほどで体が形成されて硬くなってきます。
衝撃を与えずに、気温と湿度管理に注意しましょう。
カブトムシ 成虫(7月頃)の飼育方法
7〜8月は成虫のカブトムシ観察を楽しむ時期です。えさ、質、温度の管理を忘れずに!
成虫になると、直ちに交尾の準備を始めます。また、成虫は摂食しても体が大きくなることはありません。
産卵から成虫になるまで、1年ほどの時間をかけて成長します。そのうち、腐葉土の中で幼虫として過ごす期間は10ヶ月、成虫として地上で活動する期間はたった2ヶ月ほどです。
カブトムシ飼育のQ&A
カブトムシの幼虫飼育について
Q. 幼虫フード(マット)の代わりにオガクズで育つ?
A. オガクズでカブトムシの幼虫は育ちません。幼虫は幼虫フード(マット)や腐葉土に含まれる栄養を食べて育ちます。
Q. 幼虫フード(マット)の上に幼虫が出てきます。
A. 幼虫フード(マット)の中が不衛生、またはマットが発酵し炭酸ガスの発生が考えられます。
前者は幼虫の分で不衛生になっている場合はマットを交換しましょう。またマットの水分量が多く加湿しすぎていることも考えられるのでその場合も同様にマットを交換しましょう。
後者はマットの微生物が分解する時に発生する炭酸ガスが原因と考えられます。飼育ケース内の通気性が悪いと幼虫が上手く呼吸ができずマットの上に出てくることがあるからです。通気性の確保または一度マットを飼育ケースから出し、加湿しながらガス抜きをしましょう。
Q. 幼虫が動かなくなりました。
A. 気温が低い、またはサナギになる準備をしていることが考えられます。
前者は11〜3月頃の寒い日に動かなくなることがありますが、気温が上がれば動き出すので大丈夫です。後者は5〜6月頃から見られます。蛹室づくりをしていることが考えれるので、衝撃を与えずそっと見守りましょう。
カブトムシ サナギの飼育方法も参考にご覧ください。
カブトムシの成虫飼育について
Q. 家族旅行に一緒に連れて行くことはできますか。
A. いつもより昆虫マットを多く入れて、直射日光が長時間当たらないように気をつければ可能です。通気性にも気を配り湿度が上がらないように気をつけましょう。
Q. 他の虫と同じ飼育ケースで飼えますか。
A. 大きなケースなら一緒に飼育もできますが、別々の飼育ケースを用意し飼うほうが良いでしょう。
Q. カブトムシに小さな白いものがついてます。
A. ダニの可能性があります。そのままにすると、カブトムシが弱ってしまうので、歯ブラシと水で洗ってあげましょう。またマットは新しいものに交換しましょう。
Q. 同じ飼育ケースに何頭までカブトムシを飼っていいですか。
A. 同じ飼育ケースにカブトムシを飼うとケンカで傷つき弱ってしまいます。できるなら1頭ずつ別ケースで飼育するのが理想です。しかし何個もケースを用意できない場合は、小ケースなら1〜2頭、中や大ケースなら4〜5頭までにするのがいいでしょう。
複数のカブトムシを1つのケースで買う場合は、オスばかりになるとケンカが多くなるのでメスも入れましょう。メスが多めの方がケンカが少なくなると言われています。
また、繁殖を目指す場合は1頭ずつ買う場合でも、1週間〜10日ほど一緒のケースに入れ、その後メスが安心して産卵できるよう別のケースに移すとよいでしょう。
Q. カブトムシが死んでしまったらどうする。
A. 地域のごみ処理方法に従って処分するか、家の庭や植木鉢に埋葬してあげるとよいでしょう。
子供にとっては、身近な死と向き合う重要な瞬間です。生き物は限られた時間しか生きることができないことを伝え、悲しみに共感してサポートしてあげるといいですね。